黒田如水は策士ではない(戦術家ではある)、野心家でもない。忠義の士であり愛の人であるという説をダラダラと書いてきた。最終回はさらにダラダラ長文です。覚悟せよ!
黒田如水のもっとも有名なエピソードは関が原で小早川を東軍に寝返らせる事に成功し、東軍大勝利の大功をおさめた長政に投げかけた言葉であろう。
長政「家康殿はアリガタヤアリガタヤと私の手を3回も握ってくれました。アッーー!!」
如水「お前はどっちの手で家康の手を握ったんだ?」
長政「右手ですけど何か?」
如水「んじゃお前の左手は何してたの?お前アホ?父の心子知らず・・・」
長政「ええ??まさか・・左手で家康を・・あわわわ父上野蛮人!!」
と、ここで長政は父の野望を知ることになるというお話だが、これは個人的にこの話には無理がありすぎるのじゃないかと思う。まず天下を取りたいのに親子で綿密なやりとりが無かったのがおかしい。息子ぐらいには本音をうちあけても良いのではなかろうか。親子も殺しあう戦国時代だから息子であっても迂闊なことは言えずテレパシーで会話するしかなかったと言われるかもしれないが、さすがにこれは大事だ。綿密な打ち合わせなしにあうんの呼吸でどうにかなる事じゃないと思う。
真相はこうじゃないだろうか。長政は本気で東軍を勝たせるために家康に味方した。父の如水は東西どちらが勝ってもいいよう黒田家存続の為に皆関が原に出張って留守になっている九州を統一して後事に当たった。それにはもちろん東西どちらかではなく長政が天下を取ろうという動きを見せたらそれに連動する狙いもあったと思う。とにかく何が関が原で起きようとも上手くいくように準備をしていた。と考えるのが自然ではないかな。
如水の分析だと、東西決戦は人材・国力の差で東軍が有利で恐らく東軍が勝つだろう。万が一に西軍が勝つとしても無傷ということはありえない。東軍が勝つだろうが最低3ヶ月はかかるはず。東西共に相当疲弊することだろう。ここで私が立って九州を統一して力を蓄えれば最大の勢力になることもありえる。東軍のために九州で西軍を牽制するために兵をあげたと言えば大義名分はたつし息子にも迷惑は掛からない。まして関が原でにらみ合ってるのに九州のことをアレコレ言う余裕は両軍にないはずだ。
と冷静に分析したとこで兵をあげることを決めるが、隠居の身分なので肝心の自分の兵隊が居ない!そこで如水はなんとポケットマネーで即席の軍隊を結成するのだった!ポケットマネーで4千人も集めたって半端ないよな!どんだけ貯めこんでたんだ・・・!今まで贅沢はせずに貯めこんだ金銀財宝をこの時に全部ばら撒いて九州に残っている百姓、ニートと山賊、ヨボヨボのジジイどもを集めた。軍隊として機能しないと思われた即席軍は如水が気前良く金銀をばら撒く事如水の類稀なる統率力で実に良く機能した。
この即席軍隊を結成したときのエピソードで面白い話がある。如水軍に参加した素行の悪い山賊、貧乏人どもが、皆一様に一回だけ貰える給料を二回三回と不正に貰っていた。如水の元にその情報はきていたんだが、何も咎めることはせずに、何度でも給料を払ったという。給料を過払いするだけでなく「集まってくれてありがとう!」と皆に声をかけて回った。それが評判になり即席軍はどんどん膨れ上がった。最初は給料だけ掠め取ろうと思ってた心無いものたちも恩義を感じるようになり実によく働いたという。損して得とれ。如水の有能ぶり、愛の人である事がじつに良くわかる話だなーと思います。
そんな九州での不穏な動きを東西両陣営も把握していて石田三成は「西軍に味方せよ」と手紙を送る。如水は「九州9カ国中7カ国くれたら西軍に味方してやんよ。九州全部って言わないところが慎ましいだろ?」と馬鹿にした返事をして敵対を表し家康には「この挙兵は全ては東軍のためにやってることであります!」と長政の立場が微妙にならないように何度も状況報告をしている。
挙兵して電光石火の如く10日前後で北九州を制圧しちゃって、南九州そして島津攻略という矢先に伝令から一報が入る。「東西決戦は一日で東軍が勝っちゃったよ。長政様大活躍だったよ!!」と。如水の読みがおもいっくそ外れて息子の大活躍で東軍が勝利。ただ、まだ天下はどうなるかわからない。石田三成が死んだだけで毛利も長宗我部も島津も健在なのだ。東軍勝利の報を聞いても如水は進軍をやめず、南九州をどんどん制圧していき、関が原から帰ってきた島津も蹴散らしてあとは城を囲んで落とすまでの段階にきていた。
後は如水にとっては長政がどう動くか、西軍の諸勢力がどう動くかに掛かってきた。そこに新たにまた一報が入ってきた「所領を全部そのままにしてくれるなら降伏してやるよ。ちょっとでも領土を切り取ろうもんなら、全身全霊をかけてお前らと戦ってやんよ!薩摩隼人なめんなよ!!・・・・マジすいませんでした!!」と超気合の入った条件降伏を島津が徳川方と結んだ。という知らせであった。それによって如水は島津攻めの口実がなくなり九州統一はできなくなった。西軍の諸将も徳川方の軍門に下って天下の趨勢が徳川に確定したことで、それ以上戦う理由がなくなり「私が九州でとった領地は全部徳川にあげますね!」と自国に戻った。
そして冒頭の有名な親子の会話に・・。
長政「家康殿はアリガタヤアリガタヤと私の手を3回も握ってくれました。アッーー!!」
如水「お前はどっちの手で握ったんだ?」
長政「右手ですけどなにか?」
如水「右手で握ってる間左手は何をしてたのだ?ニヨニヨ」
長政「ははは、父上ご冗談を。この長政さすがに分をわきまえてござる。天下などとは・・・。この戦は黒田家の大勝利ですぞ!父上には色々心配かけてアレコレとさせてしまいましたがなんとか上手くいきましたな!これからはゆっくりと老後を楽しんで逝ってね!!」
如水「うむうむ。これで黒田家は安泰じゃ。さすが俺の息子!余計な心配しちゃってごめんね!」
と、こんな感じだったのではなかろうか。息子の為に私財をなげうって九州を平定して、息子の為黒田家の為にサクっと領土を返した。長政は黒田家の天下は望まずに確実な繁栄を選択した。如水的には、これはこれで良かったと思ったんじゃないかな。
ちょー簡単に如水の一生を纏めると、小寺家の為に奔走して足を失い、豊臣家の為に奔走して信用を失い、黒田家のために奔走して身銭を失った。
こうやって振り返ってみると如水のやることなすこと裏目に出たり満足のいく結果が出なかったように思えるけど、如水的には幽閉された時点でほぼ尽きた命、最後まで燃やすことができて本望だったんじゃないかなと私は思います。なによりもこの謀略渦巻く戦国の世の中で忠義を尽くすという信念を貫けたということが、なによりも満足だったんじゃないかと!(もう決め付けている)
俺がむしゃらに働いて得た最終石高12万石、東西決戦で息子が貰った石高52万石、俺0万石、生涯通して貫いた俺の忠義の心プライスレス。
私も何時かこんなでっかい男になってみたいもんだ。女だから無理だけど。
オマケの大海戦コーナー
三日通じてコーチ艦隊に混ぜて貰いました。戦功は150、120、130ぐらいだった覚えがあります。三日通して100超えるとか自分の艦隊じゃ経験がないので紅ポは凄い艦隊だと思いますね!二日目にMVPでたし!コーチに弟子入りしないとな。
そういえば初めてスカイプ使ってDOLやったんだけど、確かに便利ですね。でも3時間でタバコ1箱吸ったんで、健康には悪いですね。タバコ吸う暇あったら手を動かせって話ですね!
黒田如水のもっとも有名なエピソードは関が原で小早川を東軍に寝返らせる事に成功し、東軍大勝利の大功をおさめた長政に投げかけた言葉であろう。
長政「家康殿はアリガタヤアリガタヤと私の手を3回も握ってくれました。アッーー!!」
如水「お前はどっちの手で家康の手を握ったんだ?」
長政「右手ですけど何か?」
如水「んじゃお前の左手は何してたの?お前アホ?父の心子知らず・・・」
長政「ええ??まさか・・左手で家康を・・あわわわ父上野蛮人!!」
と、ここで長政は父の野望を知ることになるというお話だが、これは個人的にこの話には無理がありすぎるのじゃないかと思う。まず天下を取りたいのに親子で綿密なやりとりが無かったのがおかしい。息子ぐらいには本音をうちあけても良いのではなかろうか。親子も殺しあう戦国時代だから息子であっても迂闊なことは言えずテレパシーで会話するしかなかったと言われるかもしれないが、さすがにこれは大事だ。綿密な打ち合わせなしにあうんの呼吸でどうにかなる事じゃないと思う。
真相はこうじゃないだろうか。長政は本気で東軍を勝たせるために家康に味方した。父の如水は東西どちらが勝ってもいいよう黒田家存続の為に皆関が原に出張って留守になっている九州を統一して後事に当たった。それにはもちろん東西どちらかではなく長政が天下を取ろうという動きを見せたらそれに連動する狙いもあったと思う。とにかく何が関が原で起きようとも上手くいくように準備をしていた。と考えるのが自然ではないかな。
如水の分析だと、東西決戦は人材・国力の差で東軍が有利で恐らく東軍が勝つだろう。万が一に西軍が勝つとしても無傷ということはありえない。東軍が勝つだろうが最低3ヶ月はかかるはず。東西共に相当疲弊することだろう。ここで私が立って九州を統一して力を蓄えれば最大の勢力になることもありえる。東軍のために九州で西軍を牽制するために兵をあげたと言えば大義名分はたつし息子にも迷惑は掛からない。まして関が原でにらみ合ってるのに九州のことをアレコレ言う余裕は両軍にないはずだ。
と冷静に分析したとこで兵をあげることを決めるが、隠居の身分なので肝心の自分の兵隊が居ない!そこで如水はなんとポケットマネーで即席の軍隊を結成するのだった!ポケットマネーで4千人も集めたって半端ないよな!どんだけ貯めこんでたんだ・・・!今まで贅沢はせずに貯めこんだ金銀財宝をこの時に全部ばら撒いて九州に残っている百姓、ニートと山賊、ヨボヨボのジジイどもを集めた。軍隊として機能しないと思われた即席軍は如水が気前良く金銀をばら撒く事如水の類稀なる統率力で実に良く機能した。
この即席軍隊を結成したときのエピソードで面白い話がある。如水軍に参加した素行の悪い山賊、貧乏人どもが、皆一様に一回だけ貰える給料を二回三回と不正に貰っていた。如水の元にその情報はきていたんだが、何も咎めることはせずに、何度でも給料を払ったという。給料を過払いするだけでなく「集まってくれてありがとう!」と皆に声をかけて回った。それが評判になり即席軍はどんどん膨れ上がった。最初は給料だけ掠め取ろうと思ってた心無いものたちも恩義を感じるようになり実によく働いたという。損して得とれ。如水の有能ぶり、愛の人である事がじつに良くわかる話だなーと思います。
そんな九州での不穏な動きを東西両陣営も把握していて石田三成は「西軍に味方せよ」と手紙を送る。如水は「九州9カ国中7カ国くれたら西軍に味方してやんよ。九州全部って言わないところが慎ましいだろ?」と馬鹿にした返事をして敵対を表し家康には「この挙兵は全ては東軍のためにやってることであります!」と長政の立場が微妙にならないように何度も状況報告をしている。
挙兵して電光石火の如く10日前後で北九州を制圧しちゃって、南九州そして島津攻略という矢先に伝令から一報が入る。「東西決戦は一日で東軍が勝っちゃったよ。長政様大活躍だったよ!!」と。如水の読みがおもいっくそ外れて息子の大活躍で東軍が勝利。ただ、まだ天下はどうなるかわからない。石田三成が死んだだけで毛利も長宗我部も島津も健在なのだ。東軍勝利の報を聞いても如水は進軍をやめず、南九州をどんどん制圧していき、関が原から帰ってきた島津も蹴散らしてあとは城を囲んで落とすまでの段階にきていた。
後は如水にとっては長政がどう動くか、西軍の諸勢力がどう動くかに掛かってきた。そこに新たにまた一報が入ってきた「所領を全部そのままにしてくれるなら降伏してやるよ。ちょっとでも領土を切り取ろうもんなら、全身全霊をかけてお前らと戦ってやんよ!薩摩隼人なめんなよ!!・・・・マジすいませんでした!!」と超気合の入った条件降伏を島津が徳川方と結んだ。という知らせであった。それによって如水は島津攻めの口実がなくなり九州統一はできなくなった。西軍の諸将も徳川方の軍門に下って天下の趨勢が徳川に確定したことで、それ以上戦う理由がなくなり「私が九州でとった領地は全部徳川にあげますね!」と自国に戻った。
そして冒頭の有名な親子の会話に・・。
長政「家康殿はアリガタヤアリガタヤと私の手を3回も握ってくれました。アッーー!!」
如水「お前はどっちの手で握ったんだ?」
長政「右手ですけどなにか?」
如水「右手で握ってる間左手は何をしてたのだ?ニヨニヨ」
長政「ははは、父上ご冗談を。この長政さすがに分をわきまえてござる。天下などとは・・・。この戦は黒田家の大勝利ですぞ!父上には色々心配かけてアレコレとさせてしまいましたがなんとか上手くいきましたな!これからはゆっくりと老後を楽しんで逝ってね!!」
如水「うむうむ。これで黒田家は安泰じゃ。さすが俺の息子!余計な心配しちゃってごめんね!」
と、こんな感じだったのではなかろうか。息子の為に私財をなげうって九州を平定して、息子の為黒田家の為にサクっと領土を返した。長政は黒田家の天下は望まずに確実な繁栄を選択した。如水的には、これはこれで良かったと思ったんじゃないかな。
ちょー簡単に如水の一生を纏めると、小寺家の為に奔走して足を失い、豊臣家の為に奔走して信用を失い、黒田家のために奔走して身銭を失った。
こうやって振り返ってみると如水のやることなすこと裏目に出たり満足のいく結果が出なかったように思えるけど、如水的には幽閉された時点でほぼ尽きた命、最後まで燃やすことができて本望だったんじゃないかなと私は思います。なによりもこの謀略渦巻く戦国の世の中で忠義を尽くすという信念を貫けたということが、なによりも満足だったんじゃないかと!(もう決め付けている)
俺がむしゃらに働いて得た最終石高12万石、東西決戦で息子が貰った石高52万石、俺0万石、生涯通して貫いた俺の忠義の心プライスレス。
私も何時かこんなでっかい男になってみたいもんだ。女だから無理だけど。
オマケの大海戦コーナー
三日通じてコーチ艦隊に混ぜて貰いました。戦功は150、120、130ぐらいだった覚えがあります。三日通して100超えるとか自分の艦隊じゃ経験がないので紅ポは凄い艦隊だと思いますね!二日目にMVPでたし!コーチに弟子入りしないとな。
そういえば初めてスカイプ使ってDOLやったんだけど、確かに便利ですね。でも3時間でタバコ1箱吸ったんで、健康には悪いですね。タバコ吸う暇あったら手を動かせって話ですね!
コメント
こんなに良い話を、聞かせてくれてありがとう!!!
俺の脳内では、総理の説も否定はできないが天下を狙った野心家である説も未だ拭いきれないでいる。真相部分に至ってはほぼ同印象ながら、息子に本音晒してなかったのはそもそも長政と連携を取る必要があったのか?話しておくにこしたことはないが関が原に出張る前から狙ってたかどうか分からんしね。
東西のバランスを崩し(天下を目指してたとした)如水の戦略の一番の妨害となったのが息子の長政の引き抜きだったが為に、あの親子対話のエピソードが産まれたかと。息子の選択を良しとしたかどうかが分岐点だよね。
別の角度から見立てた如水説おもろかったよ。それにしてもいつから総理は女性に・・
たまには長政のことも素直に褒めてあげてくださいよ親父様。
黒田親子は大河も狙えそうな逸材だと思うんだけど今の大河軟弱だから駄目ですねw
一般兵さん>一般兵さんも戦国時代に生まれていたら黒田家の足軽として戦っていたはずです。
シェーンさん>あの時代なら天下、今なら会社の社長とか金持ちだとかモテモテ君になりたいだとか、ベクトルは違うけど男・侍なら見る夢かもしれませんね。でも長尾家や毛利のように最初から天下を狙ってない大大名もいたわけだし、人にはそれぞれの幸せの形やら充実感があるわけで、なんとも言えませんね。
69さん>まあ、官兵衛のほうが一般的なのかも知れませんね。でも如水って名前カッコイイヨネ。息子の名前は如水にしようかな!女だったら「ねね」で。
たかーぬ>今の大河は第一話しか見てないなあ。昔は毎週見てたんだけどね。信長あたりから見なくなったかなー。あ、でも利家は見てたわ。新撰組のは見てるこっちが恥ずかしくなるようなドラマでした。もうネタギレなのかなー?確かに如水親子の大河は面白そうだ。如水役は山崎努で長政がケインコスギね。
「タバコ吸うならチンポ吸えセヨ」
と・・・